いま、発言しておきたいこと。

最近「チェンバー化現象」ということばをよく耳にする。かつてバンドをやっていた頃、音響アタッチメントのひとつに「エコーチェンバー」という機材があったが、いま話題になっているのは社会学的な用語の「チェンバー化現象」である。「響き合う部屋」と訳され、SNS上で形成される閉鎖的なグルーピング現象の在りようを捉えた概念のようである。

同質の考え方をもつ人間だけを認め合い、囲い込み、一方、異質な思想や感性をことごとく排除する悪しき現象に他ならない。簡単に「悪しき現象」と書いたが、誰にとってもその傾向から逃れることは至難の業である。典型化していえば「ネトウヨ」VS「反日・売国奴」といった古典的とも言える二元論的構図に収斂して行くような精神的道行き。自己相対化をともなった柔軟な思考回路を閉じ、かたくなに、信仰ででもあるかのように、正しいと思い込んでいる陣営のイデオロギーにのみ殉ずるきわめて危うい精神の在りようなのである。そこに派生してくるのは《対立》と《分断》というネガティブな関係のみである。

そんな傾向にSNS上の言語空間が占拠され始めていることに恐怖を感じてしまうのは小生だけであろうか。この無間地獄のような構図を止揚する方法は果たしてあるのだろうか。
精神の自由は、複眼的な世界認識、寛容と自省からか・・・。

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