近刊案内:柏倉一之 エッセイ集

柏倉一之著『母は、ほんとうは、頑固で強かった。』 B6判 150頁 予価 1,400円(税別) 9月下旬刊行予定 著者が実際に体験した母の介護を軸に、家族の絆について書き下ろした一書。 読む者は、自らの生涯をどのように引き受け、全うしていくのか、知らず知らずのうちに問われよう。

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本が売れる、売れない。

 良い悪いは別。新聞の書評欄で取り上げられると、その本は書店での動きを活発化させる。比喩的に言えば、載ると載らないとではまさしく月とスッポン。この現象を逆から考えてみると深刻な問題が隠されている事を知る。本は、その初動において、内容で売れたり売れなかったりしてるわけではないということになる。メディアに露出したかしないか、この外的な要因が、その本の市場的な意味 …

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金子萬嶽の謎

 上山・経塚山文学散歩道に金子萬嶽の句碑が建っている。萬嶽は享保14年(1729)上山に生まれ、寛政6年(1794)江戸に出て、麻布広尾野に草庵を結び、俳人となった人物である。  『上山市史』中巻・第六章に「藩の重職にあった金子六左衛門清英が職を辞して野に下り、古調庵萬嶽と号して俳諧の宗匠となり…」と記されている。他にも郷土史関係の資料にはけっこう多く紹介さ …

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角度と座標軸

 子どものころ、日本が真ん中に位置していない世界地図を初めて目にしたとき、妙な気分になったことがあった。比較的最近になってからも、スペースシャトルから撮影した地球の映像をテレビで見る機会があったが、その時も、長年慣れ親しんだ東西南北の座標軸があくまでも仮りのものでしかないことを、ズシリと追認させられた。感覚が慣れるまで、地球のどの辺りが映し出されているのかさ …

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「やまがた街角」秋号刊行!

 9月1日「やまがた街角」秋号刊行。  波紋を投げ掛けつつ話題となっている片桐繁雄氏、野口一雄氏、市村幸夫氏による「山形城下絵図の謎をめぐる」鼎談の最終回。市村氏による新絵図発見から始まったこれまでの定説への疑問を絵図の読み込みから検証する。また、氏家衆をめぐるあらたな問題提起も出され、興味は尽きない。  また、巻頭企画として、世界で唯一の「ナスカの地上絵研 …

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沈黙について

 人は黙っていると何も言いたいことがないとみなされがちだ。そして「ことば」にならないかたまりを呑み込んだままぼーっとしていると、この世の習わしでは、おおむね同意したものとみなされてしまう。ちょっと待ってくれ、と心の中で叫んでももう遅い。そこにはちゃんと「黙契」ということばが用意されている。辞書をみると「暗黙の間に成り立った、意志の一致または契約」というもので …

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猫とカミナリ

 ここ2週間ばかり一日中惰眠をむさぼっているだけの我が家の猫3匹。「ヒーコ」「ノブ」「キョト」。エサを喰うとき以外、少しでも涼しいところを探し、内外(うち・そと)問わずあっちでダラリ、こっちでゴロリ。  私は日中、事務所で仕事をしているのでその間の状態は確認できないが、もしかして移動時間をのぞくとほとんどが睡眠時間だったはずだ。そのものぐさ然とした3匹のうち …

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探求とか研究のありよう

 ある分野で新しく挑戦を始めると、そこには既成事実や一般常識として君臨している〈知〉の蓄積された貯蔵庫がみえてくる。当然そこには睨みをきかせる管理者がいて、世間では彼のことを〈権威者〉と呼んでいる。彼はまたその周辺に多大な影響力を保有し、ひとつの勢力のなかでカリスマとして君臨している場合が多い。そんな環境下で、挑戦を始めたばかりの新参者が、〈権威者〉の説を覆 …

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「やまがた街角」秋号・プレビュー

 「やまがた街角」秋号、間もなく刊行。今回はバリエーションをさらにアップし、面白く読んで頂ける記事が増えた。最上義光没四百年を来年に控え、波紋を投げ掛けつつ話題となっている片桐繁雄氏、野口一雄氏、市村幸夫氏による「山形城下絵図の謎をめぐる」鼎談の最終回。新絵図発見から始まったこれまでの定説への疑問を絵図の読み込みから検証する。  また、世界で唯一の「ナスカの …

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久しぶりの勝利

 早いものだ。もう残りは13試合のみ。次節(8月22日)はアウェーで、城福浩監督率いる現在首位のヴァンフォーレ甲府戦。ファンとしてはぜひ勝って首位との勝ち点差を詰めておいてもらいたい局面である。昇格戦線だけの視点でみればまさしく次節は正念場。下に表示した順位表は8月19日現在のものだ。     1位 甲府   57   +19     2位 京都   55  …

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