歌集


蓮池音歌集『光の彷徨』蓮池音(はすいけのん)歌集『光の彷徨』
A5判 128頁 2023年11月25日発行 定価/1,200円(税別) 装幀/岩井哲

見えないと心の色に染まりては闇の中こそ光を求め

風吹くと君影草が鈴のよう静かに揺れる時の流れに

「初めまして、蓮池音と申します。私は、十代の頃に病気になりました。そのため、自分の気持ちに向き合うことを恐れてしまい、いつの間にか自分の本当の心もわからなくなりました。そんな時に、源実朝の「大海の磯もとどろに寄する浪破れて砕けて裂けて散るかも」という和歌と出会いました。五七五七七から紡がれる三十一文字の長いようで短い歌に引き込まれました。鎌倉という古都のような場所で大昔に生きたお方が紡がれた言の葉は、現在に至っても人の心を動かす力がありました。それから、私も歌を詠みたいと思いました。ルーズリーフに指折り数えては、電子辞書で言葉の意味を調べ、シャープペンシルでつづるようになりました。言の葉は私が隠すようにしまい込んでいた感情や、懐かしいと思い出される日々をさらけ出す術となりました。初めて紡いだ言葉の並びを書いてみて、私は不思議と「生きている」という心地がしました。その心地のよい達成感が、今も私を励ましてくれます。今日も、私は病気と共に生きるように言の葉を紡いでいます。この本を手に取ってくださった皆さまのお心に、少しでも彩りを加えることができましたら幸いです。」(序文より)


井上宏子歌集『ゆかり』井上宏子歌集『ゆかり』
2016年9月1日刊 A5判 108頁 定価/1,500円(税別)  装幀/岩井哲

昭和5年(1930)2月28日 山形県東置賜郡宮内町(現南陽市)横町に生まれる。祖父は嵐田亀吉(宮内生)。祖母はやそ(旧姓結城 高畠二井宿生)。父仲蔵(旧姓岡崎 山形市南舘生)は左官屋嵐田組、母タキ(旧姓石川 長井市成田生)は髪結屋結城屋を営んでいた。

宮内女学校在学中に、国語教師にして歌人の原知一氏より誘われ、齋藤茂吉を迎えての歌会に参加。以来、宮内在住の歯科医黒江太郎に師事し、アララギ派の歌人として作歌を続ける。「小田仁二郎おぼえがき」を執筆する上で、江口文四郎の助力を仰ぐ。

堀辰雄に傾倒し、終戦直後、軽井沢まで訪ね、旅館油屋の人から療養中の堀辰雄の家まで案内してもらい、面会を実現した。

昭和27年に井上良也と結婚。昭和28年に長男達也誕生。昭和30年に宮内町吉野町で「かおる美容室」を開店。昭和35年に宮内旭町に転居。平成10年12月閉店。最後の美容師梅津けい子さんに店名「かおるパーマ」と営業に必要な道具全てを委譲。現在に至る。論考「小田仁二郎おぼえがき」をとおして瀬戸内寂聴との交流もある。(「井上宏子略歴」より)


鎌上文子歌集『樫の木』鎌上文子歌集『樫の木』
2002.9
B6判 184頁[非売品]


鎌上純子歌集『玉繭』鎌上純子歌集『玉繭』
2002.7
B6判 160頁[非売品]


鈴木かつ子歌集『吾亦紅』鈴木かつ子歌集『吾亦紅』
1999.3
B6判 346頁 定価/3,000円[税別]

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