仙台藩士・真田喜平太のルーツ

慶応4年(1868)1月の「鳥羽・伏見騒乱」以降、「朝敵」の烙印を押されてしまった会津藩を救済すべく動いていた諸藩の動向が、いよいよ4月中旬には顕在化して行くことになる。奥羽諸藩重臣たちによる秘密会談が、4月29日七ヶ宿街道・関宿本陣の渡辺丁七邸で開催されるに至るのもその一つの表れであった。 では、なぜその場が城内ではなく関宿本陣の渡辺丁七邸だったのか。その …

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味のない、モンテ・サッカー

2014年、J2リーグ 第8節 VSロアッソ熊本戦ホームゲームを観戦して来て、久しぶりにモンテディオ山形について書いてみたくなった。結果は1:2で負。通算成績2勝3分3敗、第15位という成績である。 前奥野監督がめざした攻撃的サッカーを継承しつつ、課題だった守備を安定させ〈優勝をめざす〉とした石﨑信弘監督だが、残念ながら、早くも暗雲が立ちこめ始めている印象が …

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軟着陸は無理だったのか?

幕末のことを知れば知るほど、複雑かつ残念な気持になる。センチメンタリズムと言って一蹴されるかもしれないが、戊辰戦争があのような形で戦われた経緯について、やはりやるせない感情が強烈に残るからである。 奥羽での戦火ばかりではない。せっかくわが国の近代化を目論み、着実に歩を進めつつあった優秀な幕臣たちがいたのに、倒幕派は徳川時代の遺制の全てをリセットしようとして動 …

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ラスト・サムライ

マツノ書店から復刻されていた『同方会誌 全10冊』を、このたび幸運にもオークションで購入することが出来た。目を通してみると、さっそく第1巻・19頁〜20頁に掲載されている次のような記事が飛び込んできた。 「幕府の亡びたのは専制に対する反動が其一原因であるけれども太平の世に冗費が殖えて臨時に応ずることができないときに突然外交が起きたのである。この繁忙の際に当た …

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斎藤暹氏の死

斎藤暹(のぼる)氏が4月6日・午後9時47分、肺炎のため亡くなられた。享年72だそうである。「告別式は近親者で行なう」という新聞記事は、氏の人柄を感じさせるに充分、そんなふうに合点できた。 笹沢信のペンネームで、近年『ひさし伝』(494頁:新潮社)『藤沢周平伝』(436頁:白水社)と立て続けに上梓され、健筆ぶりは目を見張るものがあった。しかしながら小生にとっ …

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『まち塾』4月の講座

『まち塾』4月講座のご案内です。 下記のように、小生が講師をつとめさせて頂くことになりました。 未熟な話になると思いますが、もし関心をお持ちでしたら参加して頂けたら幸甚です。 幕末の奥羽というと、イメージ的には「遅れた」印象がどうしてもつきまといますが、 はたしてどうだったのでしょうか。 会津救済から始まった奥羽諸藩のゆるやかな連携が、状況の推移のなか軍事同 …

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大正5年12月24日の出来事

大正5年(1916・第一次世界大戦の年)12月24日、上山小学校雨天体操場において、「薩摩藩邸焼き討ち事件」と「戊辰戦争」における上山藩「殉難者」追悼の50年忌法要ならびに遺品展示が行なわれている。そのときの180名に及ぶ参列者名簿が上山城郷土資料館に収蔵されており、このたび申請し、閲覧と撮影を許していただいた(写真参照)。 それを見てまず感じるのは、幕藩体 …

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ロゴマークの大切さ

昨日はホーム開幕戦。開幕2連勝と波に乗るラモス瑠偉監督率いるFC岐阜と対戦し、3ー1で快勝。とりわけ伊東俊選手のパフォーマンス(ドリブルやパスのセンス)には小生も満足、満足。 さて、話は変わるが、今シーズン、モンテディオ山形が掲げたクラブスローガンは「新風」。それは皆さん先刻ご承知で、下記のようなロゴマークとして表現され、モンテディオ山形のオフィシャルホーム …

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フェイスブック・考

2012年7月29日付「フェイスブックに思う」でも書いたが、2年近く経た今も同じような思いが胸中にくすぶっている。なので同じようなブログになってしまうが、よりいっそう違和感を禁じ得なくなりつつある「いいね」クリック文化だ。自分も参加していながら文句を付けるのも変だが、最初から馴染めなかったのが「いいね」のクリックを誘導する構造の軽薄さだ。何度もフェイスブック …

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〈史実〉って不可知か?

慶応4年閏4月29日、奥羽諸藩は〈奥羽の矜持〉表明とも言ってよい「建白書」を議定し、同盟結成の後、これを朝廷(太政官)に上奏すべく仙台藩重臣坂英力(さかえいりき)、太田盛(おおたさかり)、米沢藩士庄田総五郎(しょうだそうごろう)、宮島誠一郎(みやじませいいちろう)の4人を、5月26日、京師に走らせている。だが、「既に東征軍が出発しているため時期遅し」とした仙 …

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