金子与三郎と吉田大八の「闇夜汁」

幕末の上山藩士金子与三郎と天童藩士吉田大八は若い頃より仲がよく、一緒に鍋をつっつきながら酒を酌み交わし時勢を語り合っていたという。ご存知の通り、両者は晩年にともにそれぞれの藩の家老に抜擢されたものの、無念の最期を遂げている。 その鍋は資料によると「闇夜汁」とよばれていたそうである。金子の屋敷のすぐ西側をながれる小川からとったフナ、ナマズ、その他下手物もふくめ …

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新しい年に思う

思ったほどの積雪もなく、穏やかな元日となった。まずはひと安心である。 さて、〝一年の計は元旦にあり〟なのだが、計画を立てたところでズボラな性格もあいまって、変更に次ぐ変更となるのはもう目に見えているので、大まかなテーマだけ決めておく事にした。まず健康第一で過ごすこと。さまざまな人間関係を大切に考え、維持発展させること。そして、昨年から始めた〝戊辰戦跡巡り〟〝 …

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雪の抒情性と〈老い〉

子どもの頃、外灯のあかりに照らされる雪のシルエットを眺めるのが好きだった。夜中にトイレに起き、そっとカーテンをめくり、その様子を眺めるのである。音のない白色の雪片の舞いは、ほどよく乱れ、煌めき、幻想的かつ抒情的な世界であった。翌朝、1メートルほどの積雪があっても、何の苦もなかった。雪掃きは親の仕事であり、子どもにとってはもっぱら、雪だるまつくり、雪合戦、サン …

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「まち塾」通信−2《2月の企画》

2月に開催される「まち塾」の内容が決まりましたので、お知らせ致します。 日時/2月9日・土曜日 午後7時より  会場/成蹊学習塾 講師/酒井信一郎氏(建築設計事務所PAO主宰:一級建築士) テーマ/「かみのやまの残したい建築物」(仮題) わたしたちのまち・かみのやまに散見される「残したい建築物」。その豊富な写真をスクリーンに映しながら話をすすめていただきます …

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第1回「まち塾」に参加して

先週の土曜夜7時より約2時間、第一回「まち塾」が開催された。講師は堆朱の収蔵館として全国にその名を知られた「蟹仙洞博物館」館長・長谷川浩一氏。テーマは「長谷川製糸工場のはなし」。 ここ上山は優秀な生糸を産した土地で、まさしく我が国の近代化を支えた生糸産業の一翼を担っていた。その当時の「長谷川製糸工場」での操業風景を動画で撮影した貴重なフィルムを上映しながらの …

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友の死

早過ぎるという言葉もどこか違う。かといって十全に自分のやろうとしたことを成し遂げた後の死であったのかどうか、それは逝ってしまった本人にしかわからない。人の死とはつねにそう言うものかもしれないとしみじみ思う。平成24年12月9日、蔵六面工房主宰・木村蔵六氏逝去。享年62。 友の死は、わたしたち生きている者に、一瞬一瞬の時間の貴さを告げてくる。小生にはとても死者 …

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「まち塾」通信ー1〈出現〉

このたび「まち塾」なる生涯学習型の講座を知人のT氏が立ち上げた。キャッチフレーズは「誰もが講師、誰もが塾生」。趣旨は下記「まち塾」チラシを参照してみて下さい。講座は月1回〜2回のペースで開講する予定とのこと。興味のある方はご参加ください。スケージュールが更新され次第このページに随時掲載しますので、時々覗いてみて下さい。 まち塾ーチラシ 書肆犀も協力しておりま …

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詩:無言歩行の唄—2012年

この詩を最初に書いたのが1976年だから、それから36年になる。毎年読み返し、その時々の心象で改稿したり、削除したり、加筆したりしている。2012年のどんづまりの時期に2012年ヴァージョンを掲載させていただくが、この36年、筆者の心象世界はあまりにも変わらない。そのこと自体、良いことなのか、悪いことなのか、自分には皆目わからない。 *     *      …

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「香月泰男遺作展」を思い出す

 テーマを超えた表現の深淵にふれて  小学校にあがる前のわずかな期間、父のすすめで絵画教室に通ったことがあった。それから六十三歳になってしまった現在まで、絵画とは不思議な関わりを持ち続けてきたように思う。  絵を描くことがことさらに好きでも上手でもなく、ましてや高校時代には美術部に籍を置きながら、ロック・バンドに夢中になっていた変なじぶんを振り返ってみても、 …

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プロとアマの境界とは?

 どんな領域のことでも、職業をもつかたわら地道に表現活動を持続することは大変なことである。でも、いったん、表現として他者の目(あるいは耳)にさらされるとき、その表現者がおかれている境遇など一切がどうでもよいことがらである。その表現者がプロかアマかなどのっけから問われるとしたら、せいぜい太鼓持ち間にのみ流通する密室的な暗号にすぎまい。  しかし、一個の表現者に …

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