〈半夏生〉

半夏生(はんげしょう)。音感のすてきなことばである。七十二候の一つで、夏至から十一日目、新暦では七月二日頃にあたるのだそうだ。そのころ、紅花が一輪だけぽっと咲くことを、昔の人はこのように表現したとされている。 川霧の多く立ちこめる山形の内陸性気候・風土に、今でこそしっかり根をおろした感のある紅花だが、原産地はいったい何処か。研究者たちが差し出してくれているカ …

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斎藤茂吉の感性曲線

 昨日、歌人についてふれたので、もうひとつ。  斎藤茂吉を「歌聖」と呼ぶ人たちがいるが私にはどうも馴染めない。だれもが認めるように短歌を詠んだら天下一品、だが普段はどこにでもいるちょっとムンツンな爺さん、つまり人間茂吉、それでいいような気がするからである。作品を時系列で読んでみると、混濁した茂吉の心性と出合い、対象はなにも「短歌を詠む聖人」などではない、私た …

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結城哀草果の奇妙な呻り

 わたしが小学校高学年の頃だったと思う。父が、大沢文蔵氏、金森まさ江氏らとともに上山短歌会を立ち上げ(正確な年は調べていない)、定期的に歌会を開いていた。どこで開いていたのかはわからないが、その講師として山形からしばしば結城哀草果氏を招いていたようで、歌会(例会)が終わったあと、よく我が家に泊まったのである。たぶん会として宿泊代を節約する必要があったのだろう …

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「明治維新」私感

「明治維新」とは、黒船来航以降社会矛盾が山積し、政権維持が困難となった第15代将軍徳川慶喜が朝廷に政権を返上(大政奉還)、次いで「王政復古の大号令」によってすんなりと天皇を頂点とした新政府ができ、さっそく明治天皇による「五箇条の御誓文」の発表に至った。一部、西南戦争などのくすぶりも若干あったが、それを乗り越えわが国はようやく近代化への歩みを始めた、そんなふう …

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妙法寺(観月庵)での「大八忌」

 昨日は、幕末期の天童藩中老・吉田大八の命日にあたり、天童市にある妙法寺(観月庵)で法要が営まれた。毎年この日には寺に多彩な講師を招いて、さまざまな講演会を開催しているが、今年は安積国造神社第64代宮司・安藤智重氏による「近代日本の源流安積艮斎」というテーマでの案内だったので、期待いっぱいに参加させて頂いた。「安積艮斎」(1791〜1861)という名は、幕末 …

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詩人石垣りんを思い出す

「節電」という言葉が、あたかも戒律のような響きをもって、私たち一人ひとりの暮らしの中に押し寄せてきている。まるで「欲しがりません、勝つまでは」の精神に近づいてきているようにも感じる。もちろん「無駄電」を推奨したい訳ではさらさらない。ちょうど1973年に起こった第一次オイルショック(世界同時不況)の時もそうだった。詩人石垣りん(1920年〜2004年)は、そん …

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「BS歴史館」と「今夜はヒストリー」

どちらも好きで出来るだけみるようにしているが、それぞれ特色があり、受け止める脳の場所がどうも違うような気がしている。「BS歴史館」はどちらかというと新しく発見された史料などの考察を踏まえた構成になっており、「今夜はヒストリー」の方は疑うことなく従来からの定説に立脚しつつ面白可笑しくエンターテインメントふうに番組を仕上げている。歴史学の番組としてみればやはり「 …

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ことばの重さ・軽さ、そして責任

「責任はわたしがとります」と、いかにも格好良く発言している国の最高責任者だが、福島で起こってしまったことについては未だ何の責任もとっていないように私にはみえる。悲しいかな起こってしまったことについては置き去り、これから起こるかも知れないことについては責任を取るというのだ。これは大変な矛盾=言語的なトリックだと言わざるを得まい。しかも原発事故はいったん起こって …

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わがモンテディオ山形、ホーム初黒星

昨夜の湘南ベルマーレ戦は、終盤の猛追にもかかわらず、モンテディオ山形はホームでの初黒星を喫した。不可解なジャッジも多く、イエローカードも濫発され、山形には幻のゴールにされてしまった一撃もあった。スカパーの映像を観る限り間違いなく相手のファール(ハンド)で山形の1点が阻止されている。審判のレベルが問われるゲームではあったが、いずれにせよ奥野監督のコメントのよう …

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永山一郎詩集『地の中の異国』復刊の噂

昭和31年(1956)9月に刊行され、現在では「日本の古本屋」などのサイトでも入手困難、幻の詩集となっている『地の中の異国』が早ければ7月頃にも復刊されるという。著者の永山一郎は金山町有屋で生まれ、野間宏や奥野健男らに注目された表現者であったが、残念ながら昭和39年(1964)、志半ばバイク事故により29歳の若さでこの世を去っている。初期において韻文(詩)を …

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