特急「つばさ」に魅せられて

 霞城セントラル1階の「やまがた観光情報センター」で開催されているミニ写真展に行ってきた。「山形新幹線開業二十周年」に合わせて開催されている、橋本秀樹氏の作品展である。彼は桁外れの特急「つばさ」ファンで、開業し自分が院長でもある病院にまで「つばさ」の名を冠しているほどだ。学生時代(山大医学部)、「鉄道愛好会」(正式名称は不明)に参加し、それ以来ずっと鉄道関係の写真を撮り続けているのだという。その被写体は、この世に特急「つばさ」が出現して以来もっぱら特急「つばさ」とか。四季折々、場所も、シチュエーションもこだわり抜いて撮影した作品ばかりだ。とはいっても展示スペースの制約から、氏の作品群のなかのほんの一部。田圃に張られ水面に「つばさ」の車体がシンメトリーに写し出された作品などは、強い風が吹いていたら像が水の波紋で歪んでしまい成立しないわけだし、天候の具合は現場に出かけてみてはじめて確認できるものと聞けば、その苦労も並大抵ではないことがわかる。いや〜、第一級の趣味人と言ってもけっして過言ではない人物であると感じ入った。欲を言えばもっと広い会場で、さまざまなロケーションの中の特急「つばさ」と存分に対面し、たっぷりと味わってみたい。

  *写真展は7月8日まで開催。無休。入場無料。午前十時から午後六時まで。
  *橋本秀樹氏ホームページの作品ギャラリー http://www.tsubasa-hifuka.com/gallery.html

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