フェイスブック・考

2012年7月29日付「フェイスブックに思う」でも書いたが、2年近く経た今も同じような思いが胸中にくすぶっている。なので同じようなブログになってしまうが、よりいっそう違和感を禁じ得なくなりつつある「いいね」クリック文化だ。自分も参加していながら文句を付けるのも変だが、最初から馴染めなかったのが「いいね」のクリックを誘導する構造の軽薄さだ。何度もフェイスブックをやめようと思ったが、掲示板的な利用法が魅力でやめられないでいる。
近頃、このようなフェイスブックの安直な〈つながり方〉を、人間関係論や文化論の視点から批判的に検証しようとする著作が相次いで刊行された。
違和感を感じているのは自分だけではなかった……いや、もしかしたら「何かちがうなぁ」と感じていない人の方が少ない、そんな摩訶不思議なネットワークなのかも知れない。それと同じように「ともだちリクエスト」にも困ってしまう。知らない人間から不意に届く「ともだちリクエスト」は、「承認」「拒絶」「保留」の選択を迫ってくるのだが、判断のしようがない場合が多い。
事なかれ主義としては、何も考えずに「承認」なのだろうが、そう簡単ではない。ましてや「拒絶」は相手に対して失礼な気がするし、本気で考えれば、悩み多きチョイスということになるのだ。

どうすべきなのかは、ひとり一人が問われる問題だが、システムとしてフェイスブックは果たしてコミュニケーションツールの態をなしているのだろうか。すこし真面目に考えてみる必要がありそうだ。

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