いっとき《奥羽越》はひとつになった!

前著『幕末奥羽の閃火』を刊行して3年。ずっと拘って《奥羽越》の幕末を調べてきました。そこで見えて来たのが、西国雄藩に「白河以北・・・」と揶揄されなければならないほど奥羽越は政治的にも風土的にも未開の地ではなかったということです。むしろ新政府がイメージ出来ないような、先取の共和制的な政治理念すらあったようにも考えられます。
その周辺を新書判にまとめ間もなく上梓することにしました。150ページほどの薄い本です。本のタイトルは悩みましたが『いっとき《奥羽越》はひとつになった!』としました。新年早々には本屋さん(八文字屋、本のビッグバン)に並べていただく予定です。なにとぞよろしくお願い致します。目次だけ記しておきます。

《目次》

鳥羽・伏見の〈騒乱〉〜「討薩表」と薩摩藩の策略〜  6

〈非戦〉への往来 〜羽州街道七ヶ宿に見る〈会津救済〉行動〜  12

奥羽越列藩同盟の理念 〜和平協議の頓挫、そして矜持の表明へ〜  39

吉田大八・異論序説 〜「勤王家」という符牒をめぐって〜  63

戊辰戦後の空白を尋ねて 〜〈助八家〉仙台移住について〜  81

雑記《ブログ》抄  97〜145

◎慶応四年(一八六八)六月十六日、六月十八日のこと◎妙法寺(観月庵)での「大八忌」◎「明治維新」私感◎歴史と〈史跡めぐり〉◎墓参りと〈無縁仏〉◎映画「賊にはあらず」◎最近の「幕末維新」本◎郷土の歴史について◎赤報隊メモ・補◎金子与三郎と吉田大八の「闇夜汁」◎血は大義より重し◎吉田寅之助・異聞、など◎企画力の凄さ◎大山格之助のこと◎旧磐城平(いわき市)行◎江戸市中の撹乱のことなど◎五月二十六日:東善寺行〈小栗まつり〉◎貴重な戊辰実戦記・史料◎歴史を〈研究〉する困難◎不思議な古文書◎金子与三郎の「二弟一妹」◎戊辰戦争縁の地巡り◎〈史実〉って不可知か?◎大正五年十二月二十四日の出来事◎ラスト・サムライ◎軟着陸は無理だったのか?◎仙台藩士・真田喜平太のルーツ◎「錦の御旗」由来考◎幻の京都守護職◎歴史研究書と文体◎示唆に富む一節◎激動期の〈空白〉◎千葉卓三郎の先見性◎彰義隊の墓

あとがき  146

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新書判 150頁 定価/800円(税別)

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