大河ドラマ「花燃ゆ」への眼差し

NHK大河ドラマ「花燃ゆ」は、始まったばかりだが視聴率の低迷状態にあるらしい。とはいっても小生には視聴率に関する興味はまったくない。あの幕末期、開国を決断しようとしていた幕府の要人(とりわけ大老井伊直弼)、公家・武士を問わず、同調者らに次々と陰惨なテロを断行していった長州藩過激派の教祖とも言うべき吉田松蔭を、ドラマ「花燃ゆ」はどう描くのか、これだけに興味をもっている。確かに、松蔭の妹「文」=久坂玄瑞の妻が主人公とはいえ、久坂も負けずに過激な人物にほかならない。

折も折、今日(1月28日)の讀賣新聞に、磯田道史氏が吉田松陰の『幽囚録』を引用しながら「花燃ゆ」について書いているという情報を届けてくれた人がいた。さっそく図書館で閲覧しようと向かったがあいにくの休館日。しかたなく駅の売店に急行し入手。さっそく目をとおしてみると……。

「松蔭の門下生とその後の日本はほぼこの通り(松蔭の主張する海外拡張主義の内容を引用して)に実行した。北海道開発・琉球処分・台湾出兵・日韓併合・満州事変・フィリピン占領だ。…略…しかし、こういう松蔭の複雑な側面の描写はドラマや小説では避けられてきた。主人公が帝国主義者か否かの議論になっては別の話になってしまうからであろう。本当はここに日本史をみつめる一番大切な論点がつまっている。はたして大河はどう描くのか。」(太字は引用者による強調です)

この指摘は、小生がこれまで以前から考えていたことと完全に合致していて、さすがに驚いてしまった。どうして重要な与件なのにこれまであまり指摘されないできたのかがむしろ不思議な現象でさえあると思った。かつて小生が2014年6月8日付で本欄に書いたコラム=「海外拡張主義の思想」(青色の下記サイト)を参照して頂けたら嬉しい。

海外拡張主義の思想

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