ありがたいことです。

11月21日付本欄で紹介させていただいた拙著『異貌の維新』(紅花書房刊)が、きょう(12月11日)の河北新報ウェヴ版、新刊レビュー「東北の本棚」に取り上げられました。正直、嬉しい限りです。これが縁でひとりでも多くの方にお読み頂けたら幸甚です。

異貌の維新-ポップ用画像小

下記をクリックして、ぜひ覗いてみてください。

河北新報レビュー「東北の本棚】

11月21日付の小生のブログを再録しておきます。関心をお持ちの方はおよみください。

古書店の紅花書房(山形市小白川町)さんが、創業10周年を迎え、それを記念してはじめて新刊本の出版事業に乗り出し、その第一弾として小生の『異貌の維新〜《奥羽越》の矜持と無念〜』を刊行してくださった。
本書は、小生がこれまで約10年間に亘って綴って来た「明治維新史」関連の拙稿をほとんど網羅しており、個人的に言えば「幕末私論の集大成」といえる内容に仕上げてくださっている。とりわけ、これまであまり語られることのなかった、ペリー来襲の半世紀も前に勃発し、幕府が開国へと舵を切る実質的な契機となった「露寇事件」についての論考を巻頭に配することができたことは何よりも嬉しかった。また、「禁門の変」において御所に鉄砲を撃ち込んだ長州藩激派勢力がなにくわぬ顔でその後[尊皇]を旗印に過激な討幕運動へと変質して行く「攘夷運動」とテロリズムの実態、それに維新史最大の出来事ともいえる「孝明天皇崩御」の謎(暗殺説)をめぐる考察などを時系列で配置し、これまで小生がまとめてきた維新関連本の中では最も読みやすく理解しやすいものとなっていて、われながらありがたいと思っている。

言うまでもないが小生がこれまで一貫してテーマの核として考えてきたのは「《奥羽越》の矜持と無念」で、謂われなく侮蔑され続けて来た奥羽越の負の歴史に、なんとか終止符を打ちたいという悲願にも似た気持ちなのである。その思いが少しでも読む人に伝われば……と願うばかりである。関心をお持ちの方、一人でも多くお読み頂けたらそれは無上の喜びである。

 

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