ふたたび《戦争》について

愚かなことだと解り切っていても始めてしまう…。
どうして、〝やらない〟という判断が難しいのだろう?
それが戦争の恐ろしさなのかもしれませんね。

いかなる口上を積み上げても
戦争には正義も理性もありません。
あるのは暴力・破壊・殺戮であり、
もっとおぞましい狂気だけです。
そしてその狂気がつづくと、
善悪の感覚が次第に麻痺しはじめ、
熱狂していくのです。
命令一つで、会ったこともない人同士が殺し合う。
それが戦争です。

国家国民を守るというスローガンから戦争は始まります。
正義の戦争というプロパガンダで戦争は続きます。
戦争をしないという判断がいちばん難しいとするなら、
人間はその困難にこそ挑戦する課題を
背負っているといえるのではないでしょうか。

国が宣戦布告をするのではありません。
その権限を持つ人間が判断し、開戦を宣言するのです。
国という共同幻想からではなく、
肉体を持った一個の人間の口から発せられるのです。

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