赤松小三郎の画期的な政体論

ジャーナリストの林克明氏は次のように書いている。「 近代日本の原点は明治維新だった。維新の志士たちが封建的で遅れた江戸幕府を倒し、新しい日本が生まれた。もしあのとき武力で徳川体制を倒していなければ、日本は列強の植民地になっていたかもしれない…。“ 明治維新万歳!”  かなり多くの人がそう思っていることだろう。筆者自身がつい最近まで、「明治維新は正義」という薩 …

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白河・会津行〜戊辰150年〜

きのう(9月22日・会津藩降伏の日▶︎会津祭り)は、午後3時から白河市立図書館にて、楽しみに待っていた直木賞作家・中村彰彦氏の「戊辰関連」講演会。フィールドワークの広さを感じさせるすばらしい講演だった。たとえば、旧幕軍・新政府軍ふくめた戦死者の数・1万数千を、アメリカ南北戦争やフランス革命、ひいては中国の文化大革命といった数々の世界史的事変との …

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江戸幕府の海外情報収集

「風説書」&「別段風説書」 〜オランダからの世界動向、江戸で世界を知る〜 幕府の海外情報収集能力は《攘夷派》が思いもつかない程、高度で、その仕事ぶりは徹底していたようだ。 ◎風説書提出の経緯 「オランダ風説書」は江戸時代を通して幕府が世界情勢を知るための重要な情報源だった。江戸時代初期、幕府は当時日本と交易があったスペインとポルトガルをキリスト教布教 …

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「西郷どん」の虚実断片

NHK大河ドラマ「西郷どん」は、創作であるかぎりにおいて史実として観てしまってはなるまい。とは言っても、「西郷どん」に限らず、大半の視聴者はあたかも史実であるかのような眼差しでNHK大河ドラマを愉しんでいることも事実であろう。それのみならず、主人公の神格化にあやかって、地域周辺の観光事業に利用するのも常套手段となっているのが現状である。 さて、「西郷どん」だ …

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おかげさまで無事終了致しました。

去る4月9日付でお知らせ致しました山形県立博物館で現在開催されている企画展「転換点-幕末動乱と統一山形―」。その記念講演会(6月2日午後1時30分〜3時)テーマ「吉田大八・再考〜庄内藩征討戦との関わりのなかで〜」は、おかげさまで無事終了致しました。たくさんの方が詰めかけて下さり、幕末期の歴史に対する関心の高さを痛感したところです。講演終了後には思いもしないこ …

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企画展「戊辰戦争と上山」ご案内

上山城にて開催される「戊辰戦争と上山」(6/16〜8/19)会期中のイベント案内 6/17(日) 14:00~ 多目的ホール 歴史講演会「会津にとっての戊辰戦争」 ※定員40名・要予約 〇講師/中岡 進氏(若松城天守閣郷土博物館学芸員) 7/21(土) 11:00~ 城門前広場 上山藩鼓笛楽演奏/出演:上山藩鼓笛楽保存会 8/5(日) 14:00~ 多目的ホ …

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禁じ手の「討幕の密勅」

「山形新聞」(2018年5月24日付)《季節風》欄に書きました。 明治維新なんていうとカッコよさそうですけど……、 現在騒がれている公文書の書き換えだの改竄だのも簡単に吹っ飛んでしまうような、アッと驚くような歴史的詐術がありました。 それが大久保利通や西郷隆盛たちによる「倒幕の密勅」という偽勅の作成だったのです。 天皇の名を語ってなされた薩摩・長州両藩への偽 …

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木村比紗子句集『和の系譜』書評

2月25日、弊社より刊行させていただいた『和の系譜』(木村比紗子自選俳句集/新刊のご案内ページ参照)の書評が、5月2日付「山形新聞」紙上 “味読・郷土の本” 欄に掲載されました。詩人の伊藤啓子さんが書いて下さいました。お読み頂けたら幸甚です。

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「西郷どん」寸感ー2

昨日(4月29日)放映(BS-2)された内容で特に気になったのは、やはり「安政の大獄」の描かれ方だな。 もちろん井伊直弼の諸策をどう評価すればいいのか、小生にもまだまだ分からない問題は山ほどある。けれど、この井伊直弼をして倒幕派の捕縛へと駆り立てた、つまり「安政の大獄」の前段となっている京都での開国派要人たちに対する尊王攘夷を叫ぶテロリストたちの凄惨な誅殺行 …

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