禁じ手の「討幕の密勅」

「山形新聞」(2018年5月24日付)《季節風》欄に書きました。 明治維新なんていうとカッコよさそうですけど……、 現在騒がれている公文書の書き換えだの改竄だのも簡単に吹っ飛んでしまうような、アッと驚くような歴史的詐術がありました。 それが大久保利通や西郷隆盛たちによる「倒幕の密勅」という偽勅の作成だったのです。 天皇の名を語ってなされた薩摩・長州両藩への偽 …

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木村比紗子句集『和の系譜』書評

2月25日、弊社より刊行させていただいた『和の系譜』(木村比紗子自選俳句集/新刊のご案内ページ参照)の書評が、5月2日付「山形新聞」紙上 “味読・郷土の本” 欄に掲載されました。詩人の伊藤啓子さんが書いて下さいました。お読み頂けたら幸甚です。

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「西郷どん」寸感ー2

昨日(4月29日)放映(BS-2)された内容で特に気になったのは、やはり「安政の大獄」の描かれ方だな。 もちろん井伊直弼の諸策をどう評価すればいいのか、小生にもまだまだ分からない問題は山ほどある。けれど、この井伊直弼をして倒幕派の捕縛へと駆り立てた、つまり「安政の大獄」の前段となっている京都での開国派要人たちに対する尊王攘夷を叫ぶテロリストたちの凄惨な誅殺行 …

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やまがた再発見【柏倉松蔵】

日本で最初に肢体不自由児のための学校「柏学園」をつくった柏倉松蔵(現在の山形県上山市出身)について、山形新聞紙上企画「やまがた再発見」に3回にわたって書かせて頂きました。おおよその内容的な分類は下記の通りです。 (上)4月 8日(日)掲載:「柏倉松蔵の概要について」 (中)4月15日(日)掲載:「柏倉松蔵の業績について」 (下)4月22日(日)掲載:「柏倉松 …

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「西郷どん」寸感

「西郷どん」寸感ー1 大河ドラマ「西郷どん」で注目していきたいのは、大山格之助(キャスト:北村有起哉)がどう描かれていくかだな。長州藩士の世良修蔵とともに奥羽鎮撫総督府軍の下参謀として、奥羽を蹂躙し続けた人物だからね。 とりわけ大山格之助は庄内藩征討戦を指揮したわけだけど負け続け、大著『佐賀藩戊辰戦史』を読むと、新政府軍内部においても評価がきわめて低かったよ …

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講演などのご案内

《インフォメーション》 自由にご参加いただける企画をご紹介致します。 ◉平成30年度第1回「きっとためになる講座」 フリートーク in 天童市立図書館 4月13日(金)午後2時〜3時                      「西郷隆盛と天童織田藩」 ・野口千明氏(小説「養正館のひぐらし」著者)・安喰洋一氏(「しん講座主宰)・岩井哲 ◉戊辰150年 山形県立 …

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久しぶりに “Rock Music” について

  黎明期のロックミュージックはシャーマニズムの祭礼か? 高校生の頃、クリームやレッドツェッペリン、ジェフベックやジミーヘンドリックスなどを聴いていると、父はよく言ったものだ。 「音楽というよりなんだか訳の分らないシャーマニズムの励起状態=祭礼みたいだ」と。どのようなパフォーマンスだったのかをご存知ない方のために、当時の人気グループ Cream の …

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静寛院宮と天璋院、そして戊辰戦争

◉静寛院宮(和宮) 静寛院宮とは孝明天皇の妹和宮のこと。公武合体を象徴するかの如く徳川家に輿入りし、夫である将軍家茂の死後つまり剃髪後に使った呼称がそれであった。下に引用した資料は鳥羽・伏見の騒乱後、徳川慶喜に対する寛大な処置を求めて出された静寛院宮の嘆願書に対し、東征大総督府参謀である西郷隆盛がみずからの所感を大久保利通に宛ててしたためた書状の一部だが、そ …

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2018年、始動。

明けましておめでとうございます。 上山城で元旦に開催される恒例の「新春邦楽の調べ」で新しい年を迎えるようになって8年目になりました。年頭のブログも、いつしかこのイベントの記事と小生の今年1年の目標を書き込むことがルーティンのようになっているようです。 今年の「新春邦楽の調べ」は、観客も例年よりかなり多く、MCの言葉もなかなか充実していたように感じました。「邦 …

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しろいし「歴史フォーラム」行

今日(12月16日)は〈白石〉を愉しんできました。 くるみとごまダレもついた、 とても美味しい「うーめん」を味わったあとは、 戊辰150年をテーマにした「歴史フォーラム」へ。 会場に到着すると駐車場には宮城ナンバーはもとより、他県ナンバーの車も目立っていました。あたかも150年前の奥羽越の絆の広がりを彷彿とさせる、そんな幻想が去来してくるような雰囲気でした。 …

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