句集

木村比紗子自選句集『和の系譜』木村比紗子自選句集『和の系譜』

2018年2月28日刊 四六判 170ページ 糸かがり上製本 定価/1,500円(税別)

いま、改めて自分の周りを見て気がつきました。家族はもちろんのこと、俳句やその他の趣味やボランティア、また種々の会合等で知り合った友人、知人、毎日顔を合わせる近隣や地域の方達、皆様とてもいい方ばかり、私はその方々に囲まれ、生かされ、生きております。八十歳まで生きて、こんな幸せなことが他にあるでしょうか。
私は、その方たちもみな私の系譜とみなして句集の題を「和の系譜」としました。「和」という語は、結婚前より夫の生活信条であり、大好きな言葉であったようです。何事があっても和を重んじる夫の背を見ながら、共に生きてまいりました。
桜梅桃李の人生訓は、これまでも、またこれからも私の生きる指針です。一見似たような花でも、それぞれに個性があり、その花ならではの魅力があり、使命があります。人も同じで他人と比べることなく、自分らしく懸命に生きよという教えです。お蔭様で、誰と競うこともなく、優れた人を羨んで妬むこともなく、自分は自分なりと本当に楽しく句作りをしてきました。句集を年代別に四章に分け、桜梅桃李としたのはこの思いからです。(「あとがき」から)

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