〈絵〉や〈記号〉と思って……

 上山市民大学講座~上山城開館30周年記念事業~「飛脚が運んだ“たより”を読む」に参加させて頂いた。参加者が、自分の家の押し入れや蔵に埋もれている古文書を持ち寄り、それをテキストに講師が受講者に解読の方法やコツをレクチャーしながら解読してみせ、意味を考えたり時代背景を考察しようというもの。なかなかユニークな催し物だ。

  1回目「増戸家書状封紙」
  講師:田中大輔氏(平成上山藩兵法方)
  日時:7月14日(土) 午前10時30分~正午
  場所:上山市立図書館(カミン5F)

 第一回目の講師である田中氏は「くずし字について、文字だと思わず〈絵〉や〈記号〉と思って、パターンを覚えること。そして時には〈へん〉や〈つくり〉を分解していろんな可能性を類推しながら一文字一文字にアプローチしてみることも大事」と。まさしくその通りなのだろうが、それにしてもなかなか至難の業。そこで思ってしまう。古文書の解読は読める方にお願いして、それをもとに関心を持っている研究に邁進した方がいいのでは、と。ずるい考えと言えばそうとも言えるような気がするが、それに要する時間を思うと仕方が無い側面もある。生産的な意味での分業として…………。じぶんがやりたいことを自分でやりきるためにはもちろん古文書の解読力は必要なのだが…………。
 いずれにせよ、毎回参加させて頂こうと考えている。自分が籍を置いている「上山古文書研究会」は毎月第3土曜日で、仕事の関係(雑誌の校了日と重なる)でほぼ絶望、幽霊会員状態。それに対してこの企画はテーマも多岐に亘るだろうし、なにより毎月上旬開催ということで、タイミング的にも嬉しい。
 次回は下記の予定とのこと。

  2回目「御日待連歌」土岐頼殷城主
  講師:片桐繁雄氏(市文化財保護審議会委員)
  日時:8月4日(土) 午前10時~11時30分
  場所:南部地区公民館

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