近刊のご案内『赤塚豊子詩集』2017年版

既刊『アカツカトヨコ詩集』(永岡昭編集)は、病で夭折した著者(天童市生まれ)の仮名タイプライターでの詩作表現を原イメージとして保存することに主眼をおき、横組み、カタカナ表記による編集出版として上梓したが、このたび同じく永岡昭編集による2017年版『赤塚豊子詩集』を鋭意製作中、40年ぶりの改訂となる。

熟考の末、赤塚豊子が不自由な体のためやむなく仮名タイプライターを使用して表現した彼女の詩想とその作品が内包する意味を、よりいっそう言葉として明確にすべく、仮名、漢字まじり文の縦組み表記とする構想に帰着。仮名、漢字による表記は、表音文字としてのカタカナにくらべ数段具体的に意味をのせることができる表意文字としての特性を持つため、その表現力に賭けてみたいというのがその狙いとなった。

【赤塚豊子略歴】

昭和22年(1947)、天童市貫津生まれ。悲運にも生後1年で小児麻痺(ポリオ)に罹り、手足の自由を失う。のみならず発声機能にも麻痺が残った。このため就学できず、読み書きは祖父母やラジオから学んだ。(ラジオと新聞の番組表で字を憶えたとされる)18歳ころから、家族に聞き書きしてもらい詩を書く。
22歳のときカナタイプライターを得て、自分の力で詩作を始める。昭和47年に25歳で亡くなるまで(1969年から1972年の間に)60数篇の詩を書いた。23歳のとき、カトリックの洗礼を受けている。

9月上旬刊行予定! A5判120ページ 並製本無線綴じ 予価/1400円(税別)

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