記者会見への寸感

 線量計に鉛のふたをして、警告音が頻繁にならないように細工をしていた会社の社長が、記者会見で言っていた。「あまり警告音が鳴り続けると作業員が不安に思うから……」。耳を疑った。作業員が不安に思うから、放射線を限度より多く浴びさせてあげられるように工夫したという文脈ではないか! 万が一、鉛のふたの効果で直前まで警告音がならず、高濃度の放射線量地帯にその作業員が突 …

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科学者のことば

 「原発」にまつわる講演とシンポジュームが遊学館で開かれた。講演とシンポジュームが終了したあと、主催者は会場からの質問を受けうけつけた。そこで「科学者」と「一般人」のことばの位相のずれが露呈した部分があった。「科学者」は、瓦礫の処理についての質問に、純粋に科学的論理で言えば「瓦礫の処理の引き受けはやるべきではない」という趣旨の発言をした。それに対して質問者は …

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マツノ書店のこと

 マツノ書店と言ってもご存知の方は少ないと思う。山口県にある出版社で、古書を復刻するという貴重な仕事を継続的にやられているところだ。現存という意味では希少本になってしまっている明治期、大正期に刊行された「幕末維新」関連書籍を次々に復刻し、研究者に寄与し続けている出版社なのである。小生も以前に一度だけ恩恵に預かったことがあったが、このたびは待ちに待ったものが同 …

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思いがけないエール

 山形新聞の夕刊にあった「文化欄」を楽しみにしていた者としては、まだまだ現在の朝刊一本のスタイルには馴染めない。一日の生活のリズムを刻んでいた朝刊と夕刊のほどよい関係が消滅してしまったいま、朝刊の中から「文化」関連の記事を探し出すのもままならない。どこにどの記事が掲載されているのか、うまく探せないのである。もちろん、紙面全部を読む習慣を持っている方からすれば …

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1万人超え

 NDソフトスタジアム山形にアビスパ福岡を迎え、昨夜は快勝。観客も1万人を超え上出来だった、と言いたいところなのだが・・・・相変わらずゲームへの入り方が悪く、ストレスを感じさせられるゲームだった。3点を先取したまでは良かったが、結局1点を献上、さらに終盤の猛追にはハラハラさせられた。だがGK清水健太のファインセーブもありなんとか凌ぎ、勝点3をゲット。順位を4 …

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〈絵〉や〈記号〉と思って……

 上山市民大学講座~上山城開館30周年記念事業~「飛脚が運んだ“たより”を読む」に参加させて頂いた。参加者が、自分の家の押し入れや蔵に埋もれている古文書を持ち寄り、それをテキストに講師が受講者に解読の方法やコツをレクチャーしながら解読してみせ、意味を考えたり時代背景を考察しようというもの。なかなかユニークな催し物だ。   1回目「増戸家書状封紙」   講師: …

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反省、そして修正

 コラムを毎日書こうと決意して1ヶ月。さまざまな課題が浮かんできた。毎日でも書きたいという意志が徐々に変化し、義務化し始めていることに気づく。本末転倒の現象が早くも訪れている。書きたいことを書くという気持ちが、書かなければならないので書くに変化しつつあることを感じとってしまったいま、修正しておく必要がある。  予測していたよりも若干早く反省の機会が訪れてしま …

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詩一篇「夏のノート」

  夏のノート   季語たちが   無精髭のようにうねっている   多彩な朝顔の色   葉陰に落ちる過激な濃淡   箸をおろすたびに薄まっていく   素麺のたれ   目を擦るごとに腫れ上がっていく積乱雲   きっとくるだろう涼やかな夕立を待って   ぼくは間もなく   ロンドンからの映像を枕に   うたた寝をするだろう     咄嗟に見え隠れする     ア …

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〈韻文〉と〈散文〉

 詩はあらゆる言語表現の様式の中で最高のものであると言ったのはたしか萩原朔太郎であった。もちろんその根拠も含めて『詩の原理』(1938年)という論考のなかにぎっしりと〈韻文〉と〈散文〉の比較、より象徴的に言ってしまえば〈詩〉と〈小説〉の言語表現としての差異として論じられているわけである。これを言語表現の価値の問題に置き換えてみれば、〈詩〉は自己表出性の高い情 …

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画家清野克己氏の記憶

日本抽象美術系の代表的団体であるモダンアート協会で設立当時から活躍した上山出身の画家・清野克己氏。なぜか最近よく生前の氏のことを思い出す。 「清野克己画業55年展」と題した展覧会が、1988年5月、山形美術館と上山城の2館同時開催で開かれた時、ポスターなどの制作依頼を受け何度かアトリエにお邪魔した。それと、また別に、雑誌のインタビュー記事掲載のための収録にも …

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