大正末期に上山市内で刊行されていた「ふたば」と「朱鳥(あかみどり)」という詩歌雑誌をめくっていて驚いた。これまで目にしたことも耳にしたことも無い「川英治」という詩人の存在を知ったからである。 十数冊、両誌合わせてトータル頁数では200頁超の誌面にわずか2篇の作品を残しているだけの詩人だが、その表現のクオリティの高さが光る。 断言はできないが、「ふたば」「朱鳥 …
続きを読む大正末期に上山市内で刊行されていた「ふたば」と「朱鳥(あかみどり)」という詩歌雑誌をめくっていて驚いた。これまで目にしたことも耳にしたことも無い「川英治」という詩人の存在を知ったからである。 十数冊、両誌合わせてトータル頁数では200頁超の誌面にわずか2篇の作品を残しているだけの詩人だが、その表現のクオリティの高さが光る。 断言はできないが、「ふたば」「朱鳥 …
続きを読むモンテディオ山形は9月10日(水)、現在J1第2位のサガン鳥栖を破り、天皇杯ベスト8へ。 スタメンを大幅に変え、あまり出場機会の無い選手を起用したことがいい方に出たように思う。やはり選手のモチベーションが高かったのだろう。とくにボランチの位置に入った日髙慶太選手のプレーが光っていた。大胆にスペースに出すパスは、モンテディオ山形に再三チャンスをもたらし、結果、 …
続きを読む調べものの必要から初めて宮城県図書館に行ってきた。泉インターひとつ手前のETC専用出口からすぐの丘陵地帯にあり、いろんな意味で贅沢な、あたかも森に囲まれた憩いの空間といってもいい魅力的な施設であった。 目的の調査においても、カウンターにおける相談、資料の照会、類似あるいは関連資料の紹介と、いずれにおいても親切であった。文献資料はもちろん、マイクロフィルムに収 …
続きを読む天童織田藩中老・吉田大八といえば、時に「勤王」の代名詞のような存在として語られる。だが、それは明らかに一面的な捉え方に過ぎず、大八の実像を矮小化してしまいかねない表現である。それを裏付ける貴重な資料がある。佐々木忠蔵著『勤王家吉田大八先生』「第14章」より、下に転載してみる。関心をお持ちの方はぜひ目を通して頂きたい。鳥羽・伏見の騒乱後、徳川慶喜と松平容保につ …
続きを読むNHK・BS世界のドキュメンタリー選「ヒトラー:権力掌握への道」をみた。正直、ショックだった。 ヒトラーについてはさまざまな書物で雰囲気だけは理解していたつもりだった。しかし、小生のヒトラー理解は無知に等しいものであった事がわかった。ナチによる一党独裁の体制を確立する前の1933年、つまり連立政権時代、首相に指名されたヒトラーが議会で演説している映像と音声が …
続きを読むNHK連続テレビ小説「花子とアン」で、ヒロインの親友葉山蓮子として登場して注目を集めている柳原白蓮。大正3美人の1人で、歌人としても活躍した人物として知られている。 そんな彼女は昭和30年(69歳のとき)、「白鳥会」という女性の集いに招かれて来形していることが、この度、旧家長谷川家(山形)に残っていた1枚の写真から明らかとなった。9月1日発行の「やまがた街角 …
続きを読む当市月岡公園にある芭蕉句碑の建立年月(日)が明らかとなった。 初出誌「月刊かみのやま:161号(9月)」参照。9月5日アップロード予定。 これまで『上山文学散歩』(上山市教育委員会刊)および『やまがたの文学碑』(山形放送刊)で、曖昧に記述されていたが、このたび天童市在住の郷土史研究家の斎藤隆一氏によって新資料が翻刻され、新事実が明らかとなった。一足先に概要だ …
続きを読む昭和43年、五日市(現在の東京都あきる野市)深沢家旧宅の土蔵より歴史学者色川大吉等によって発見された通称「五日市憲法草案」。この草案を作成した千葉卓三郎は嘉永5年(1852)生まれの仙台藩士で、文久3年(1863)~明治元年(1868)の5年間、仙台藩校養賢堂にて学んでいる。戊辰戦争白河口の戦いに参戦。仙台藩の降伏とともに、さらなる学求を志し、桜井恭伯に浄土 …
続きを読む戊辰戦争で各地を転戦し、上山藩の恭順・降伏(慶応4年9月)時、あるいはその前後に郷里に戻ったと考えられる先祖岩井助八の戸籍を調べていて、面白い事がわかった。妻を娶り、明治2年には第一子をもうけているにも関わらず、その戸籍の婚姻に関する事項を読むと入籍「年月日不詳」とある。どうしたことかと戸籍に関する歴史を繙いてみると、いわゆる現在の戸籍に近い様式が「戸籍法」 …
続きを読むネット社会といわれる環境の中で、わたしたちは現在、何を基準として日常の行動を律しているものか、問いを投げかけてみたくなる。観念と行動を無意識のうちに左右する〈習俗〉〈習慣〉や〈法〉、さらには成長過程で身につけていくはずの〈善悪〉についての判断力や〈社会常識〉……。これらのどれもが主体の側から日々その力を弱め、危うくなってきているように思える。加えて、子どもた …
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